TOP_banner 短編連作【いってみよう】
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 さぁ、いってみよう。



いってみよう
筆者:職人



 【いってみよう(言ってみよう)】


   case.1 真儀瑠紗鳥の場合


 溜め息。

「しにてぇ」

 ……。

「な、何ですか先輩いきなり!?」

「あぁ、いや。物騒な独り言がどのような影響を周囲に与えるかと言う実験だ」

「……ひどく、回りくどい制止ですね」

 結果、やり込めることに成功?



   case.2 神無鈴音の場合

 溜め息。

「し、しにてぇ」

 ……。

「びょ、病院! いや、救急車!」

「ぇ、あ、ちょっと!」

 赤面してどもりながらそんなこと言えばねぇ。




   case.3 ユウの場合

 溜め息。

「しにてぇ」

「死んでるじゃん」

「身も蓋もない!」

 結果、瞬殺。


   case.4 式見蛍の場合

 溜め息。

「死にてぇ」

「いよっ、さすが本家本元!」

 ……。

「……死にてぇ」

「本日二回目だ!」

 さすがにユウも慣れてしまったご様子。



【言ってみよう・完】









 【いってみよう(行ってみよう)】

「どこに?」

「海!」

「どうして?」

「だって、作者さんが水着をd「てい」いったーい! な、なんてトコロを……!!」

「……理由を聞きたい? 本当に聞きたい? 公開して後悔しない?」

「う……やめとく」

 メタな話題は避けるのが賢明だ。それよりも蛍はユウの何処を攻撃したのだろうか? ……これも聞かぬが花か。



 例によって霊の如く、ここは蛍とユウの愛の巣、蛍のアパートだったりする。危険な発言をブチカマしたユウを蛍が一撃し、とりあえず本サイト(?)における数人の悪行が明るみに出ることが事前に防がれたとある日の午後。唐突にユウが切り出すには、“海水浴に行きたい!”との由。失言はさておき、ユウはいたくご執心の様子。

「だって夏なんだよ!? 照りつける太陽なんだよ!? 悪霊と対峙して退治したりしてる場合じゃないんだよ!」

   どどーん。

 蛍の脳裏にまだ見ぬビーチが見えた気がした。ただし荒れ模様みたいな。あ、2人波に呑まれた。互いに手を伸ばす二人。メアリーとジョニーと言うらしい外人さん。

「おお、ユウらしからぬ巧い台詞」

「電波だよっ!」

 えっへん。

 ……とうとう受信まで可能になったらしい。“イクラ”や“萌え”などの数々の電波を発した美少女幽霊の面目躍如。

「で、行くの? 行くの? 行くの?」

「選択肢無いじゃん。でも却下」

「オニ! アクマ! 中に居る!」

「ちょっと待て」

 ――結果、海到着。天気、晴。面子、ヒロインズ+1。時間、正午。入道雲が美しい。

「……あれ、僕って海に来る時間ってあったんだろうか?」

 気にしたら負けかもしれない。

「ふむ、後輩よ、着替えないのか?」

 そんな声に振りかえれば、いや、振りかえらなくとも自分のことを“後輩”と呼ぶのは一人だけなので誰かは分かるが当然の如く真儀瑠紗鳥の姿。コレで鈴音だったり未知の第三者だったりしたらトリックも甚だしいが。

「……」

 目のやり場に困る蛍。いや、別に先輩がフンドシ姿だったりするわけでは無いが。首からゴーグルをかけ、黒のビキニの上からTシャツという出で立ちは青少年たる蛍には些か刺激の強いもののよう。

「ふむ、欲情したか?」

「さらっと変なこといわないで下さい!」

 否定はしないのか。

「それで、ユウと鈴音は?」

「私など眼中にないと? この豊満な肢体に欲情しないとは……やはりロリータコンプレックス……いや、ペドフィリアか? うむ、男色という線もあるか。なんせ作者が書いていたしな」

「先輩が言っていたことでしょう!」

「ふむ、何処でだ?」

「それは……“栄養のない”……って僕までメタの世界に引き込まないで下さい! そもそもそんな危険設定どこにもありません!」

「ふむ、そこはかとなく残念だ。しかし、傷心の私への言葉はまだ聞かせてもらっていないぞ」

「傷ついてなんていないでしょうに……あー、似合ってますよ、魅力的です、思わず欲情するくらいに!」

「いやん、えっち」

「……死にてぇ」

 いや、紗鳥ファンにはタマラナイ所作ではあるだろうが。

「……で、二人は?」

「あぁ、後輩の後ろに微妙な表情で立っているぞ」

 振りかえる。

「不潔……」

「えっちっちぃだぁ」

 神無鈴音とユウがジト目で蛍を見る。軽蔑侮蔑。ちなみにユウは白いビキニにパレオ装備。鈴音は……伝説の聖衣(クロス)、スク水を装備。

「……近年稀に見る自殺願望が浮上してきましたよ、奥さん。」

 とりあえず何とか言いつくろわなければムッツリの烙印を押されてしまうという危機的状況の蛍はこの場を逃れる手段を全力で考える。それはもう夕食の献立に悩むくらいに、日曜日の家事の計画を立てるときくらいに。

「(ココで対策を誤ってはいけない! 何とかコレ以上ない傑作の戯言で……!)……あぁ、二人とも、似合ってるよ」

 プラス輝く白い歯とサムズアップ。決まった。

「えへへー、ヨクジョウした?」

「……蛍が変態さんだったなんて……」

 どないせぇと。

「さて、全員そろったところで向こうの島まで遠泳勝負と逝こうか」

「却下です。っていうか今わざと誤字りませんでした!?」

「気にするな」

「気にします! っていうか島なんって見えないじゃないですか!」

「それはそうだ。800キロほど離れているからな」

「絶対無理です! 全員三途の川の向こう岸に泳ぎついちゃいますよ!」

「ふむ、中々巧い事を言う」

「とにかく、僕はダメです。泳ぐ前から先輩と話しているだけで体力消耗しちゃいました。……っていうか鈴音からもなんか言ってよ」

 振りかえるとそこには……トリップ中の鈴音と毒オーラ発信中のユウ。

「……み、巫女服はイヤだってばぁ……っていうか白衣(びゃくえ)って言うの」

「仲が良いなぁ、真儀瑠先輩とケイ。コンチキショーのトーヘンボクめ」

 どないせぇとパート2。

 まだ浜に到着して一時間も経っていないというのにこの惨状。美少女3人(実質2人)に目を光らせていた周囲のナンパ目的の方々も声をかけそびれたのか、異様な状況に危険を察知したのか、最初は遠巻きに、今は目を合わせないように逸らしていたり。

「……帰ろうかなぁ?」

 いや、ここまで来て、と思われるだろうが、蛍にはそれが一番賢明な、魅力的な手段に思えてきた。失ったものは取り戻せないが、コレ以上失うことはない。経験則としてこの面子の揃った時は碌なことがないのは実証済みな訳で。

「ふむ、帰るつもりか? その前に水着に着替えて泳ごうではないか。それからでも遅くはあるまい?」

「今すぐと言う意味です」

「却下だ」

 そんなこんなで式見蛍、おんざビーチ、うぃず水着&Yシャツ。

「……ながされてしまった」

「おー」

「わぁ」

「合格」

 何が。

 ――そんなこんなで浜遊び。

「っていうかユウ。君が水の中に入ると……他の人から見たら人型の穴が水に空くんじゃない? 僕の近くに居ると」

「んー、多分そうなるかな? ……傍から見たらとんでもない超常現象だなぁ。よし、ユウ、入水禁止」

「えー! 海に来て海に入れないって生殺しだよー」

「死んでるじゃん、多分」

「それはそうだけどっ!」

「はぁ……それじゃあ僕から離れてろよ。超常現象引き起こしちゃまずいだろ?」

「それじゃ水の感触もなくなっちゃうからやっぱり生殺しなんだよー」

「……僕って普通に善良な一般市民なのになぁ」

「蛍……普通の人は“しにてぇ”なんて言わないよ?」

 ツッコ巫女な鈴音。

「仕方ない……人目につかないように向こうの岩場の方に行く?」

「ふむ、逢引か?」

「なんでそうなるんですか!」

「しかし後輩よ……岩場の方はアベックで一杯だぞ?」

「……マジですか」

「というわけで行くぞ、ついて来い」

「なんでそうなるんですか!」

「「却下!」」

 といってもさすがに何をやっても超常現象になってしまうユウと浜で遊ぶのは不可能。ビーチバレーは何もないところで球が弾かれ、砂の城を作れば“自動的”な生成にしか見えない(ザ・フールか?)。サンオイルを塗るパントマイムが十分に芸といえるレベルで披露できるかもしれないが、これ以上悪霊に目をつけられても適わない。結局、浜から離れた、足がつく程度の沖の方で泳ぐことにした。どうせ海に来る人たちなんておおよそ“泳ぐ”ことが目的ではないのだから頭まで水に浸かって遊ぶ人は少ない。そもそも泳ぐのだったらプールの方がよっぽど適しているのだから。

「んー、やっぱ海は気持ち良いねー」

「あれ? 海に来たことがあるのか?」

「ん? 記憶にはないよ? ただの一般論だよー」

「なんだ、些細とはいえ記憶を思い出したと思ったのに……」

「んー、ケイは私に記憶を取り戻して欲しいの?」

「そりゃもちろん。そうすれば……」

「ユウとやら、一度潜って見てくれないか? 後輩から離れない程度に」

 人目にあまりつかないとあって普通に会話していたユウと蛍にゴーグルを装着した紗鳥が話しかける。

「いいよー」

 それっとばかりに息を吸って(習慣による動作でしかないが)、頭まで水の中に入るユウ。同時に潜る紗鳥。水中にはユウの形の“気泡”ができる。それを見た紗鳥はユウにOKサインを出す。

「ふむ、なるほど美少女ではないか。良かったな、後輩」

「……あ、なるほど、シルエットを見たんですか」

 いくら“何もない”といっても、その空間から水が除けられれば光と水の性質上、その空間の形状は知覚できるというわけだ。

「そ、そんな手があったなんて」

「すごーい」

「ふむ、肩にかからない位のストレートショートで、身長は巫女娘より若干低めの150台後半、細身でスリーサイズは上からななじゅう……」

「わーわーわー!」

「……判るんですか」

 あえて“何が”とは訊かない。

「まぁ、帰宅部としての嗜みという奴だ」

「帰宅部すげぇ!」

「……不潔」

「ってことはケイも!?」

「いや、無理だってば」

 ――泳ぎ疲れて浜に戻る4人。……そういえば荷物はどうしたんだろう?

「心配するな、全てロッカーに入れてある」

「誰に言っているんですか?」

「いや……」

「ねぇ! そこのおねぇさん」

「気にするな」

「無視すんなよ!」

 振りかえればコレ以上ないくらいに紗鳥に無視されて一瞬でブッチ切れたカルシウムの足りないおにぃさん。ついでにボキャブラリもオリジナリティもキャラ立ちも足りない。ぶっちゃけ、一発キャラ。

「ふむ、お前に用があるようだぞ、後輩よ」

「どう見ても先輩に声掛けてますよ」

「いや、後輩の女顔なら大丈夫だ」

「そんな保証要りませ……」

「おい!」

「あわわ……」

 日焼けした肌が普段以上に赤くなっているナンパおにぃさんの表情にうろたえる鈴音。ユウはどうせ見えていないと暢気に蛍に話しかける。

「ねぇ、ケイ、どうするの?」

 対する蛍は今まさにおにぃさんと対面している状況下で話しかけるわけにもいかず、とりあえずユウにだけ判るように手のひらをユウに向ける。つまり“ちょっと待って”と。

「……とりあえずご用件はなんですか?」

「優男のにいちゃん、あんたにゃ聞いていねぇよ。そこのねえちゃんだけに用があるんだからな……ん? そこにもカワイイのがいるじゃねぇか、ちょっとガキっぽいけどな。どうだい、オジョウサン、一緒に遊ばない?」

 そういって鈴音にまで粉を掛けるナンパおにぃさん。蛍の陰に隠れる鈴音。その所作にちょっとときめく蛍。

(なんだろう……これが庇護欲か……鈴音、恐ろしい子……!)

 蛍がそんな事を考えているとは露知らず、ナンパおにぃさんは蛍に詰め寄る。

「ようにいちゃん、怪我したくなかったらさっさと尻尾巻いて逃げた方がよくねぇか?」

 バイオレンスが苦手な蛍。そうしたいのはやまやま、というかこんな脳みそ筋肉に付き合いたくはないが、二人を置いていくことなど出来る筈もない。ベストは全員揃っての尻尾を巻いての逃亡だが。ベタな台詞を吐くナンパおにぃさんに心底イヤになる。あぁ、世界の醜さをわざわざ見せてくれなくても、と。

「はぁ……死にてぇ」

「あぁん?」

「いえ、あなたの方が逃げた方が良いと思いますよ? 実は彼女、マジシャンでして」

 といって紗鳥を指す蛍。……マギー紗鳥再び?

「うむ、実はそうだ」

 乗る紗鳥。

「へぇん、だったらどうするんだ? カードでも投げるか?」

 そういってギャハハと醜悪に笑うナンパおにぃさん。……というか彼はこんな脅迫で成功すると思っているんだろうか? いや、きっともう当初の目的を忘れているんだろう。

「ふ、そんな使い古しの手は使わないさ」

 そう言いながら蛍の方に手招きする紗鳥。蛍は正しく状況を理解し、相手との距離を詰め、ユウを紗鳥の方へと差し向ける。鈴音も何をするつもりか判った様子で、“一般人への行使は……でも非常自体だし……”とその場から動かず懊悩する。

「今からお前は……倒れる」

 自分の膝を触りながらそう宣言する紗鳥。そのジェスチュアに手段を理解し、ユウはナンパおにぃさんの背後に回り、膝カックンをかます。

「は? あはははは! なんだ、ソレっ……!!」

 お見事。

「……へ、あれ? 今、何か……」

 尻餅をついて倒れたまま、狼狽しつつ振りかえるおにぃさん。当然誰もいない。

「な、何しやがった!」

「次に……鼻に痛みが走る」

 ニヤリと笑いながらそう宣言する紗鳥。手でデコピンの真似。

「な、なンだ……イテッ」

 くるりと前に回ったユウがデコピンを鼻っ柱にかます。これは痛い。傍から見れば小さな足音と足跡が浜に刻まれているが、あまりにも些細なことであり事情を知る3人以外にはそれに気付かない。

「っつぅ……一体「さて、次は……」わ、判った! 俺が悪かった!」

 “チクショウ、覚えてろ!”と様式美の捨て台詞を残してほうほうの体で逃げ出すおにぃさん。

「……残念。ユウ、ご苦労だったな。……しかし興がそがれた。もう帰るか?」

「んー、そうだね、3人も美少女が集まってたらあんなバカがまた出てくるかもしれないし。蛍じゃ虫除けにもならないみたい」

「お前は見えないだろ。っていうかサラっと酷いこと言わなかったか? でもまぁ、頃合じゃないですか?」

「んー、そうですね」

 賛成多数。本案は可決されました。




――帰路。

「後輩よ」

 唐突に声を掛ける紗鳥。帰宅部は学校以外にも活動しなければならない、と宣言し家までついて来る紗鳥に、危機感を煽られた鈴音までがついてきて、ユウは元より同じ帰路。いわゆる“逆送り狼”の陣形だ。

「なんですか?」

「最後に些かミソがついてしまいはしたが……楽しかったか?」

「そうですねぇ、うん、楽しかったですよ。疲れましたけどね、主に先輩のおかげで」

「ソレは些細なことだ。まぁ、ならば良し、十全だ。」

 そう言って笑う紗鳥。鈴音、ユウも笑顔を蛍に向ける。それはとても美しく見えた。



   【いってみよう(行ってみよう)・完】







【いってみよう(逝ってみよう)】





「まぁ……うん。……早く、楽に死にたいなぁ……」





【一撃短編連作・完】


◆後書き

いや、もう、なんて言うか、スミマセン。
【いってみよう(行ってみよう)】については終わりを考えていないというおそろしいオチ。誰か続き書いてくれたら嬉しいなぁ(笑)
とりあえず原作キャラのみの短編と言う目標は完遂できたと……あぁ、火成岩は投げないで! せめて化石n(直撃

>>後日追記
 あまりにも投げっぱなしな作品にさすがにマズイかな、と【いってみよう(行ってみよう)】もとりあえず完結まで。キャラクタのシミュレートはそこそこ出来るのですが、物語を考えていなかったせいで妙に難産に(汗


初稿:2006年5月20日
改稿:2006年5月21日

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